このたび BMC Medicine という医学雑誌に院長が共著の論文が掲載されました。京都大学が中心となって行っていたSUN☺D(サンディー;抗うつ薬の最適使用戦略を確立するための多施設共同無作為比較試験)に参加しておりましたが、その解析結果を報告したものです。協力頂きました皆様には心より感謝申し上げます。2010年12月~2015年3月にかけて、日本全国48医療機関にて合計2011人の未治療うつ病エピソードの患者さんにご参加をいただき(平均年齢43歳、女性54%)、抗うつ剤の臨床試験としては世界で3番目の規模を誇ります。うつ病の初期治療薬としてセルトラリンの投与量は50㎎/日でも100㎎/日でも効果に違いはなかったこと、3週間後に寛解に達しない場合は漫然と同じセルトラリンだけを継続せず、ミルタザピンに変薬、またはセルトラリンにミルタザピンを併用することで9週間後の反応率も寛解率ともに約10%上昇したとの結果で、できるだけ少量の薬物療法を目指している当院としては心強い結果でした。うつ病でお悩みの方やそのご家族の皆様にも参考にして頂けるのではないかと思います。業績についてのページからも原著論文がダウンロードできますので是非ご覧ください。